Banlieue 13 – Ultimatum

アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ

やはり2匹目の泥鰌どじょうを釣るのは難しいってことですかな。
もちろん主役二人の体技(バルクールでしたっけ)は素晴らしいということで意見は一致するのだけど、「え?それだけ?」と思ってしまうのだ。今作を最初に観たのだとしたら、感想も変わってくるかもしれないが、記憶の中の前作の驚きは尋常じゃなかったのだ。多少のツッコミ案件も吹き飛ばしてくれるパワーが漲っていた。
しかし今作は体技の素晴らしさは想定済みだからか、払い退けきれないツッコミ案件が気になってしまった。
ストーリーの根底を覆すことになってしまうので申し訳ないが、13地区それぞれの民族のボスたちが、どうもイマイチなのだ。主役二人に比べてホンモノ感がない。ただのコメディリリーフにしか思えないのだ。この連中を登場させるのはベッソン先生の悪い癖だと考える。「グレートブルー」の完全版であるところの「ル・グラン・ブルー」を観た時のガッカリ感と同じものを感じる。国際版である「グレートブルー」で色々と無駄なシークエンスをカットされてしまうのも頷けるのである。
体技をフィーチャーするあまり敵が銃を使わないという子供騙しな設定がどうも鼻につくのだ。こう思わせるのはやはり致命的なポイントだと考える次第であります。
一作目だけ観て、今作は観なくても良いと言ってしまいそうになる。
»»鑑賞日»»2020/03/01»»Amazon Prime

●原題:Banlieue 13 - Ultimatum
●制作年:2009
●上映時間:106min
●監督:パトリック・アレサンドラン
●キャスト:シリル・ラファエリダヴィッド・ベル
●お薦め度:☆☆☆