ブリムストーン
いままで事あるごとに申し上げてきた「観ている間は面白いが、観終ると忘れてしまう」というタイプには全く当てはまらない作品だ。
この後眠っても、うなされてしまうほど忘れられない。もしかすると眠れない人もいるだろう。
オランダ映画ということで、当然オランダが舞台だと思っていたら、なんと西部劇だった。厳密な意味では西部劇ではないんだろうが、舞台設定はまさに西部だ。インデアンこそ出てこないが、保安官、酒場、悪漢とお馴染みの材料は揃ってる。しかし、それらは全て添え物にしか過ぎない。一番恐ろしいのは牧師ときているから、常識では図ることができない。その牧師を演じているのがガイ・ピアースだ。よぉこんな役引き受けましたな、ピアースの旦那!と恐れ入る。
牧師による恐怖演出には直接的な表現は殆ど無く、存在自体に異様さを纏 わせ精神面でじわじわと攻めてくるから、マジモンかい!と感じさせられる。かわりに、牧師以外のやる残虐表現がかなり凄惨性を帯びていて、チラっとしか映らない場合が多いがしれっとエグい。主人公の姐ちゃん、アンタそれ平気で見ますか?というより、率先してやってますやん!という驚愕のシーンもある。
4章立ての構成になっており、時間軸で言えば3、2、1、4の順番で並んでいる。3から2に変わった時は「え?これオムニバス?」と思うくらいガラっと変わるが、観ているうちに膝を打てる演出の親切設計となっている。その点、内容とは裏腹だ。
オープニングとエンディングの関係にちょっとした引っ掛けがあり、つい先日観た「最高の人生の見つけ方」と非常に似通っている引っ掛けだが、本作の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいだと強く思った。
»»鑑賞日»»2019/08/22 U-NEXTにて
この後眠っても、うなされてしまうほど忘れられない。もしかすると眠れない人もいるだろう。
オランダ映画ということで、当然オランダが舞台だと思っていたら、なんと西部劇だった。厳密な意味では西部劇ではないんだろうが、舞台設定はまさに西部だ。インデアンこそ出てこないが、保安官、酒場、悪漢とお馴染みの材料は揃ってる。しかし、それらは全て添え物にしか過ぎない。一番恐ろしいのは牧師ときているから、常識では図ることができない。その牧師を演じているのがガイ・ピアースだ。よぉこんな役引き受けましたな、ピアースの旦那!と恐れ入る。
牧師による恐怖演出には直接的な表現は殆ど無く、存在自体に異様さを
4章立ての構成になっており、時間軸で言えば3、2、1、4の順番で並んでいる。3から2に変わった時は「え?これオムニバス?」と思うくらいガラっと変わるが、観ているうちに膝を打てる演出の親切設計となっている。その点、内容とは裏腹だ。
オープニングとエンディングの関係にちょっとした引っ掛けがあり、つい先日観た「最高の人生の見つけ方」と非常に似通っている引っ掛けだが、本作の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいだと強く思った。
»»鑑賞日»»2019/08/22 U-NEXTにて
オランダ映画
オランダ映画と思ったら、正確には、フランス・イギリス・ドイツ・スウェーデン・オランダ・ベルギー合作でした。