Searching for Bobby Fischer

ボビー・フィッシャーを探して

第三次U-NEXT大会も終盤に差し掛かりハズレは引きたくないと、「感動の映画ベスト100の一つ」という惹句が決め手となってチョイスしてみた。

天才チェス少年の実話ものである。
ボビー・フィッシャーというのはその筋では伝説になるほどの天才チェスプレイヤーであり、「天才」と謳われる人にありがちな奇行の持ち主でもあるらしい。が、本作の主人公とはまぁ何の関係もない。一瞬その再来と囁かれた程度である。
さて、なぜつまらんのかと考えてみた。
ボビー・フィッシャーについては努力もあったかもしれないので、真に天才なのかどうかは不明だが、本作の主人公については、最初から天賦の才能があったように描かれている。実際にタイプの違う二人の師匠について修行をした模様なので、努力もあったんだろうけど、あの描き方ではチェスのテクニックよりも、問題は自身のメンタル面の克服に主眼が置かれているっぽい。もちろんメンタルほど大事なものはないだろうけど、なーんか、そないに感動するようなことかいな?と思ってしまったんだな。
エンドロールを見る限り、原作は自分とその父親となっているように見受けられたので、自分に都合の良いように書いとるんとちゃうのん?と思ってしまう。
いちばん気に食わないのは、最終局面でライバル少年に握手を求める件りだ。一瞬美談のように感じるが、あれは「お友達皆んなでお手々繋いで一緒にゴールしましょう」的な精神のハシリのようでキモチワルイんだな。
ということで、結果は自分の趣味ではなかったということになる。
»»鑑賞日»»2020/04/18»»U-NEXT

●原題:Searching for Bobby Fischer
●制作年:1993
●上映時間:110min
●監督:スティーヴン・ザイリアン
●キャスト:マックス・ポメランク/ジョー・マンテーニャ/ベン・キングスレーローレンス・フィッシュバーン
●お薦め度:---