STAR WARS V / THE EMPIRE STRIKES BACK

スター・ウォーズ 5 / 帝国の逆襲

1980年の製作かぁ、とこの手の作品に付き物の感想が漏れてしまう。
天下のILMをしてもこのクオリティだったのか…と。こういった映像表現の真の衝撃を味わうには「ジュラシック・パーク」まで待たなければいけなかったということだろうか。
と、昨日観た前作の感想に相反するような記述をしている訳だが、流石に二日連続で観るとどうしても現代の目で見てしまうのは致し方ない。
ということでついでに重箱の隅を突つかせてもらう。
やはり一番アラが目立つのが、有機生命体の表現だろう。特に雪原でラクダ的に乗る動物のストップモーションアニメは誤摩化せないからキツい。とエラそうなことを言ってしまうが、これでも当時の最高水準の技術だったんだろうとは想像がつく。この現代の技術なんか想像もできなかった公開当時の純粋な気持ちで鑑賞していたとしたら、もっと興奮していたのだろうか。公開当時に観なかったことで人生の愉しみを損しているのかもしれないとチョット思う。小学生の時分に「仮面の忍者赤影」のショボい特撮でも大興奮していたんだから、きっとそうだろう。

スターウォーズと言うくらいだから、宇宙空間でドンパチやりまくる映画だと思っていたが、存外そういったシーンは少なく、冒険活劇の要素を多分に含んでおり、むしろそっちのほうがメインと言えましょう。
ベイダー卿が実はルークの父親だったという設定は、漠然とだが、ずっと後付けの設定やろ?と勘ぐっていたが、本作を観て、全く理由はないんだがどうやらそうでもないようだと考えを改めた。しかしこんなに早く親子の名乗りをするとは思わなかった。てっきり次作のハイライトになるもんだと考えていたんだな。
年を取ってからのレイア姫しか知らなかったから、これも意外なことの一つで、あんなにお転婆の姫さんだったという設定は嬉しい誤算だった。
»»鑑賞日»»2019/06/12

製作者の苦労、観客知らず

逆に言えば、天下のILMでさえスタートはこんなもんだったんだ…という「新たな希望」が生まれる作品だという見方もできるっちゅうことですな。
と、大上段から見た言い方ですが、エピソード4のwikipediaを読むと、今をときめく作家・クリエーターの人たちはこの作品群の登場に本当に「新たな希望」を抱いたくらい、当時としては凄い技術を投入していたということらしい。今の目線からでは、なかなかその実感を想像できないんだけど、少しでもその道を志した者にとっては色々と見える所があるんだろうということは解る。
「ミスター・インクレディブル」の音声解説を観ていると、人物が袖を通すというシーンに対して、それが如何に大変な作業であるかということを大興奮で力説していたことからも判るように、一般の視聴者にはそんなこと全く想像もできないことも、ギョーカイの人には大事件だったりするのと同じことなんでしょうな。

●原題:STAR WARS V / THE EMPIRE STRIKES BACK
●制作年:1997(オリジナル版は 1980)
●上映時間:129min
●監督:アーヴィン・カーシュナー
●キャスト:マーク・ハミル/ハリソン・フォード/キャリー・フィッシャー/アレック・ギネス
●お薦め度:---

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