SWISS ARMY MAN

スイス・アーミー・マン

予告篇を見て想像する内容とは130度くらい違う方向へ持って行かれる内容だ。
何より予想外だったのは、ものの10分ほどで無人島を脱出しとるがな。あれがクライマックスだとばかり思っていた。

そこから延々続く精神世界の彷徨とでも言うのか、この成長したハリー・ポッターは実は生きてるのか死んでるのかどっちなんやとばかり観客に考えさせる表現のオンパレードで、いささか疲れてくる。
昔話とかおとぎ話とか蟲師なら「そんなことがあったそうな〜」で終わる様な内容だが、スマホだのインスタだのがジャンジャン小道具として活躍するコッチ側との境界があるようなないような表現で、これは精神崩壊してしまったプチストーカー男の脳内物語なのか?と90%くらい思うようになってくる。

コッチ側の表現としては、終盤で、今まで辿った道のりを逆行する内容があるが、これが1時間程度で元の海岸に着いているようにしか感じられない。おいおいそんな所を3日も4日もかけて彷徨ってたんかいと感じずにはいられない。まあ迷ってるんやからそんなこともあるやろが、どうも腑に落ちない。

そしてオナラの力でジェットスキーのように去って行くラドクリフ君をきっちり撮影するテレビカメラで幕となるので、『実はこんな摩訶不思議なことがありました』という、タイトル通りのスイスアーミーマンは実在した!を訴えたい映画ということになる。

とにかく今の自分にはコレをイイと思える能力はないっちゅうこってすな、というどっちつかずな映画だった。
»»鑑賞日»»2018/10/29

●原題:SWISS ARMY MAN
●制作年:2016
●上映時間:97min
●監督: ダニエル・クワン/ダニエル・シャイナート
●キャスト:ポール・ダノ/ダニエル・ラドクリフ/エリザベス・ウィンステッド
●星の数:---


◉ナイト&デイ

ポール・ダノと言えばこの映画を思い出す。それもホール&オーツの曲とセットで。チョイ役だけど重要な役で最後に出て来る。例えて言えば「椿三十郎」における伊藤雄之介によく似ている。(←マニアックすぎやろ!)
映画自体もとても良く出来ている。トム・クルーズものの中では最高傑作だと思っているのだ。ポール・ダノは好きな役者の1人だけど、それはこの映画のおかげかもしれない。ジェームズ・マンゴールド監督作品。
追記
チョイ役で最後に…と書いているが、再見してみると、最後ではなく中盤から登場していた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です