THE FOUNDER

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

ファウンダーとは創業者の意なり。何かを見つけた人と言う意味では?と漠然と考えていた。

世界中で誰もが知っていると思われるお化け企業「マクドナルド」の『創業者』のお話。
こういうお話だとはうっすらと知っていたので、ストーリー自体に驚きはなかった。ネタバレになっちゃうけど、本当の真創業者とそれを食い物にして成り上がった新創業者の話だ。
こういった話というか真実というか法則といったものは世の中にゴマンとあろうかと思うが、ガンコ一徹の真創業者兄弟だけでは、あの「マクドナルド」は存在していないだろうし、そんなことを兄弟は望んでもいないだろう。
そこに登場するのが、よく言えば野心家にして人たらし、悪く言えば山師の主人公マイケル・キートンだ。
序盤のセールスマンの頃は、うだつが上がらないながらも幸せで爽やかな印象に描かれていると感じるのはなぜだろう。それは、登場する車のおかげに違いない。当時の流線型を多用したデザインの牧歌的な効果は大きい。
だが後半の食うか食われるかのゴリ押し親父になると、人でなしの極悪人に描かれているかと言えば、そんなことはない。さすがに爽やかではないが、別にそれが悪いことではなく、れっきとしたビジネスの戦法であるように描かれている。そこんところを「マクドナルド」に忖度している風でもない。ただあったことを脚色することなく淡々と描いているような作風が気に入った。これも当時のあらゆるプロダクトデザインを再現している(っぽい)効果かもしれない。

そして一番の目玉は、ノウハウを隠すことなく教えたのに、なぜフランチャイズにこだわったのか?という質問に対する答えが、最大のオチだという所だろう。
»»鑑賞日»»2019/11/25

●原題:THE FOUNDER
●制作年:2016
●上映時間115min
●監督:ジョン・リー・ハンコック
●キャスト:マイケル・キートン/ニック・オファーマン/ローラ・ダーンパトリック・ウィルソン
●お薦め度:★★★

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