メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
なかなか感慨深い一本。
しみじみと沁みる爽やかな読後感。
しみじみと沁みる爽やかな読後感。
前半は時間軸バラバラ作戦&誰が誰やら識別困難状況もあって、ナンノコッチャ感満載だったが、後半はシンプルなロードムービーへと変わり、前半の煩雑さもすっかり克服できるという黄金パターンの作品だ。
日本人には殆ど縁のない国境警備隊と越境者が物語の重要な要素となっている。前半はメキシコからの流入が描かれ、後半はそれが逆転する。メキシコに越境してからの様子は、ギスギスしたアメリカなんかより、メキシコのほうがよっぽど天国に思える描き方だ。特に主人公がプロポーズの電話をかける食堂のシークエンスは幸福感に満ちている。
本作を観る限りにおいては、なぜアメリカに不法入国したがるのか理解に苦しむ造りになっているとしか思えない。脚本家がメキシコ人だからか?
何の変哲もないエンディングだが、映像と音楽が絶妙にマッチして清々しい気分で観終ることができた。
»»鑑賞日»»2019/09/11 U-NEXTにて
●原題:The Three Burials of Melquiades Estrada
●制作年:2005
●上映時間:122min
●監督:トミー・リー・ジョーンズ
●キャスト:トミー・リー・ジョーンズ/バリー・ペッパー
●お薦め度:★★★☆