WILD

わたしに会うまでの1600キロ

この邦題やジャケットからして、自分探しの感動強要ロードムービーというのが予想できる。棚に並んでいるのを見ても借りようとは思わなかった。
苦手なジャンルなのに、いつの間にか自分のレンタルリストに書いてあった。なんで書いてあったんだろう?
→監督がジャン=マルク・ヴァレだったからか。

親の死、ドラッグ中毒、離婚などでダメダメになった自分にカツを入れるために、何ヶ月も過酷な道程を歩いて憑き物が落ちました…という話なんですが、観終わって涙腺崩壊…なんてことには全くならなかった。映像表現としてはよく出来ているとは思うが、もともとこの手のジャンルは斜に構えて観てしまう傾向にあるので、ちょっとやそっとのことでは感激できないのだ。

原作者の人には申し訳ないが、どうせそのあと体験記を書いてベストセラーになってリース・ウィザースプーンに見初められて映画化までされるんでっしゃろ、と頭の片隅で常に浮かんでしまうのだ。
到底こんな荒事を自分はしようとも思わないし出来ないだろうから、現実世界では凄いことだとは思うが、これを映画として観るとなると話は別になってきてしまうんだな。
リース・ウィザースプーンも自分が見初めた割には、1600キロも踏破したようには見えない造りだ。ザックが当たる部分の痛々しさのメイクは出来ているのに、顔はちっとも日焼けしていないのは、ウソくさくなってしまうんじゃあないでしょうかね。今ならメイクなりCGなりで処理できるんじゃないのかな。それとも日焼けしない特異体質なのかな。
エンドロールに出て来る、実話物恒例の本人顔出し写真を見てるとやっぱり日焼けしているのにね。

ただ、ラストの、希望的予見ともその後の事実ともとれる独白で唐突に締めくくられる終わり方は良かった。
»»鑑賞日»»2018/11/24

●原題:WILD
●制作年:2014
●上映時間:116min
●監督:ジャン=マルク・ヴァレ
●キャスト:リース・ウィザースプーンローラ・ダーン
●お薦め度:---


◉127時間

大自然を相手に戦う物語。と言ってもこれも実話もの。
「スラムドック$ミリオネア」を観て感激したダニー・ボイル監督だから、どんな凄いアイデアでピンチを切り抜けるのかと期待し過ぎた所為か、肩すかしをくらった。やっぱり実話だから本人には気の毒だが、映画としては盛り下がってしまった。

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