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 作務衣を来たままジョージアニイに言った。
 「9時に出立したいので今お勘定を済ませたいんだけど…」
 アニイは朝はやくにしかここにはいないようだから、恥ずかしながらパジャマとして使用している作務衣のままの面会だった。
 「オーケーサンキューベリーマッチ、またきておくれ、バイバイ」
 と2000のおつりとパスポートを渡してくれた。作務衣についての感想及び注意は特に受けなかった。

ΨΨΨ

 9時半のバスに乗ろうと予定していたけど、例によって無理が発生しそうなので、あっさり諦めてゆっくりすることにした。例のパイ屋でソーセージパイとクリームパイ、ナッツパイ、隣のスーパーモドキでココアドリンクを買い込み、教会ベンチにて食べたらうまくなかった。高かったのに。
 テルミハン途中でN.B.Gで両替しバス停に着くと美人のインフォメーションのおねえちゃんがいたので、レティムノン?と訊いたら、イエース10時半にあるからチケットはバスの中で買ってねとのたまった。

 美人のおねえちゃんに再びバスの番号を訊いたら33番と回答するので、33バスのドテッパラに荷物をぶち込もうとしたが、念のため運ちゃんに確かめると62番だとおっしゃる。せっかく英語堪能の器量良しだからヒクテアマタのおしゃれさん!と誉めてあげたのに、これじゃあチト困りますなぁ。
 ブイブイ飛ばすちょっと古いバスできっかり1時間、レティムノンに着いた。今日は客引きはいないようだ。

ΨΨΨ

 やはりワケわからんままテキトーに歩いて町の中心らしき部分をちっとばかしだけ外れたRoom to letにカリメーラした。おばあちゃんが出て来てまたもや5号室を見せてくれた。キッチン(流しだけ、火器はなし)もついていて、ちょっと心は動かされたが、暗かったので、別の部屋、窓のある部屋は?と言ってみると、路地に出て隣の家のドアを開けてカモンとばあちゃんは言った。
 それは日本で言うところのロフトタイプというやつで、中二階あり、流しも冷蔵庫も付いていた。惜しむらくはちょっと殺風景ではあるが、かなり気に入ってしまった。7000くらいはするかなと値段を訊いてみるとたったの5000だったので、二つ返事でオッケーと答える我々であった。

 8月には8000になるそうだけど今は5000でよいそうだ。そう聞くとますます得をした気になるからああ小市民。こんなところで憧れの(笑)ロフトに住めるとは!なかなか調子がいいぞ。我々も海外生活が長いからか、ばあさんはイギリス人?ドイツ人?と訊いてくる。なんでや?!

ΨΨΨ

暫くこんな…
ギリシャ料理でないものをメニューに見つけたのは久しぶりだった。

ティラミス…
なんと世界的に流行っていた!日本だけのブームかと思っていた。てなこと今頃言うのもどうかと思いますが(^_^;)、この当時'95年での正直な感想でした。

 調子に乗りついでに昼めしは、ビーチ沿いにある調子のいい客引きのいるタベルナに入ってしまった。そう言えば暫くこんなもん食っとらんなぁとスープを注文した。が、出てきたものはクノールのインスタントもんであると、テはひとくちすすっただけで見抜いてしまった。
 しかし見方を変えれば(というかわしの感想は)、このインスタントの味はなんか懐かしい味でけっこうイケルのではないかとも言えるのである。パンにはバターがついてきて、サガナキ(フライドチーズ)はフェタではなくゴーダチーズっぽい味だった(ホンマか?)。まぁタマにはこんなのもえーやんか。

 荷物を背負って宿を探していた時に見つけていたスーパーに向かう途中、アイスクリーム(ハニーヨーグルト味、ティラミス味、各280)を買い食いしてしまう。ハニヨグはうまかったがティラミスはもひとつだった。
 次に小さな小さなスーパーで、今まで見たことのないタイプのミルクを見かけたので1瓶(500cc)買ってみた。300もした。苦労してアルミ箔のフタをはがすと目当てのスーパーの前だった。このまま持って入るのも如何がなものかと思われるので、入口の前でイッキ飲みをしたら、ぜーんぜんうまくなかった。店内でよく見かける紙パックの牛乳は188だし、昨日の朝買ったピーチジュース(Amitaというブランド:250cc)は118だった。ナンタルチア。

ΨΨΨ

 サラミソーセージを切り売りしてもらい、1袋ずつのコーヒー(いわゆるモンカフェ)やフレッシュ(いわゆるスジャータ)など、大量(2000くらい)の買いだしを終え、ホテルに戻ると昼寝をしてしまった。
 ハッと目が覚め、近所の市場へ野菜を買いに行ったら皆な閉まっていた。律儀なおじさんのやっているスーパーでトマト、レモン、パセリ、紙皿を買った。紙皿は値段が分からなかったので、おじさんは電話で確かめてから売ってくれた。
 流し、冷蔵庫、テーブルがあるので、久しぶりに家庭のだんらん的な夕食ができて大満足のうちに1日を締めくくることができた。よかったよかった。

(c)1995-2002 HaoHao

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