う ま か 不 思 議 ギ リ シ ャ 篇 ● 5 月 29 日 ● モ ネ ム バ シ ヤ
蚊の総攻撃に遭い、寝ては覚め微睡んでは起こされの連続でそのまま6時前に一人で写真を撮りに外へ出る。思ったより朝日はカンドー的ではなかったが、船が一艘また一艘と太陽の方に向かって走っている。部屋に帰ると暑かったので、窓を開けぼうーと海を見たり写真を撮ったりした。 テも起き散歩に行こうと言うので再び同じ方面へ向かう。先ほどは行けないと見えていた城壁のザンガイの下をくぐり抜けその向こうに行ってみると、ほんとに地の果て風の果てという所だった。帰り道に迷い、E.O.Tの道標の道を通っていると、犬2匹、旅人1名、お爺さん1名、働く人2名、ネコ1匹に遭う。部屋に辿り着くと蚊が退散していたので、一瞬眠りに落ち朝食に臨んだ。
ホテルマルバシヤ 5号室から
食堂は思いのほか居心地のよい場所にあった。特に外のテーブル(限定2席)の一つに座れたのはラッキーだった。ここを特等席と命名する。 一段下がった所にもテーブルがあったので、初めはそちらにしようかと迷ったが、そこは1号室の専用テラスというシチュエーションで、新婚さんらしきフランス人系のアベックがいちゃいちゃとドアから出てきた。この1号室がスイートルームか何かなんだろう。 ギリシャはネコが多くていやになってしまうこともあるが、この風景にはネコさえも絵になる。えらくごきげんなおじさんが運んでくれた朝食はかなりベリーグーなものだった。ジュースは生でこそないと思うが、モモ100%もしくはモモ主体のミックスジュースで、ホテルネフェリとは比ぶべくもない。何も言わないのにごきげんおじさんはお代りを「モォ?」と言って注いでくれる。そして特筆すべきはパンで、コッペパンを平たくした感じのゴマパンを2枚に開いて、焦げすぎず柔らかすぎずそれでいてサックリこんがりと焼いてある。何とも言えない芳ばしくよい香りがする。ジャムもうまいし、アイスコーヒーウイズオンリーミルクも一発で注文に応じてくれた。たぶんこのホテルでというか村で一番よい眺めを見ながらの朝食は最高にうれしかった。あと4回もこれが食べられるとは仕合わせなボクたちである。
ガケの上に建つ城や町の跡に登った。もう、まさにドラクエの世界。深い井戸の跡やガランとした教会の跡(ここは今も時々使っているのかもしれないが…)は、そのすぐ裏にあるおしりの穴がムズムズするようなダンガイゼッペキよりも、なぜか恐ろしい。しかしこんな所でも草や木は生えている。 初めは殆ど見えなかったが、観光客らしき人間(自分たちもそうだが…)が増えてきたので下りることにした。登り口あたりで先に下りてきていたアメリカねーちゃん2人に挨拶をしてピョコピョコ部屋に帰り、テの戻ってくるのを待っていると、テに続いてアメリカ2人娘も一緒に入ってきた。 ??? 最初はてっきりこの2人は隣の4号室の客かなと思ったけれど、どうやらフツーの観光の人のようだ。 「ソーリー、ここはあなた方の部屋なの?」と目を丸くして出て行った。いきなりこんな所にホテルの部屋があるとは思わないのだ。わっはっは。
崖の上の城跡からの眺め (だったかな?)
ジモヤン 地元の人たちの意
水着を着込んで新しい町へ行く。部屋の掃除をしてくれていないようなので、ユラユラ少女にカギを預けてみると、お金を払うの?と言うから、いやいやと言ってカギを返してもらった。どうやらずっと持っておくべきものらしい。 新町のスーパーで食料(パン130!、パイナップルジュース、ザジキ)を買って、浜辺の子供公園で食べる。風がきつくて日陰だと寒いくらいだ。ほんまに泳げるんかいなと心配になる。 とりあえず昨日発見していいなーと思っていた所に行ってみる。そのプールのような入江は地元の中学生くらいの少年が5・6人いて、その中に割り込むのは、それはちょっと…という感じではあったけれど、風もなくなり日なたなのでやはり暑い。せっかく水着を着込んでもいるので、えいやっとオーバーオールを脱ぎ、静かに進水する。 水は冷たかった。透明で少し泳ぐだけで水深3mくらいになるワタクシゴノミの海である。こう見えても少々うるさいのである。岩場のぐるりを回って偵察すると、どうやら飛び込みのスポットもある。しかしジモヤンたちに占領されている。割り込む勇気はさすがに持ち合わせていないので、潜ってみる。そこはもうグレートブルーだった。海面から光の線が射し込み、病みつきになりそうな程である。
「蚊取り線香を買って帰ろう」 と、再び新町へ引き返した。そこの海岸もなかなか綺麗そうなので、泳いでみる。ちょっと大ぶりの石ころの底だから歩くだけで健康になりそうだし、水はトーゼンきれい。しかし風がきつくて波が少々荒いし、飛び込みができないのはつまらないので、少し浸かっただけで買い物に行った。 帰り道、再び入江プールを見ると無人である。これはこれはとテを泳がせ、さてわしも…とTシャツを脱ぎかけると、何やら怪しげな男2人がストロー付きコーヒー(マックシェイク風)をチューチューしながらやってきて、水着になりぴったり寄り添って座りだしたので、テに腕を引っぱられ「もう帰ろう」と言われてしまい、えー!わし飛び込みたかったのにぃーと地団駄を踏んだ。飛び込みには目がないわしなのである。そうこうしているうちに、おばさん約1名サングラス着用が颯爽と登場しタバコを燻らせつつ本を読みだしたので、晴れてお許しが出ました。軽くひと泳ぎしていよいよメーンエベント岩場を裸足でよじ登り、天然の塩を踏みつつザンブと飛び込んだ。
ドルマズィッタ テは割と好きと言うが、わしはもう三つくらい。葉っぱがごわごわで…。桜餅もあんまり好きになれないのです。
部屋に帰るとゴミだけは捨てているが掃除はしてくれていないようだ。ありゃりゃそんなもんすか?シャワーを浴びて昼寝をして、昨日の太っ腹おばさんの店に行き、トマトサラダ、いんげん豆のトマト煮、肉と米の団子をブドウの葉で包んで酸っぱいホワイトソースをかけたドルマーズィッタというものを喰った。2950。今日はまけてくれなかったので、おなかはたたいてなかった。
(c)1995-2002 HaoHao
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