今日も一番のりで特等席に座りうまい朝食をいただけるのは仕合わせである。ごきげんおじさんはジュースとコーヒーのおかわりを今日もいれてくれる。本日はいくぶん宿泊客が少ないようである。
出かける用意をしてトイレに入ると電燈がつかない。他のスイッチもパチパチしてみるがどれも反応しない。冷蔵庫もうるさくない。間違いなく停電だ。
レセプションには誰もいない。この部屋はけっこうよい部屋だと思う。などと観察していると、上からソージおばさんが降りてきた。6カ国語会話で調べて頭にインプットしていた「My room erectric current is off.」というコトバを言ってみるが通じていない。「エレクトリック ストップ!」とやけくそで言うとちゃんと通じたらしく、あー、みんなそうなのよと当たり前のように言われてしまった。そう言われるて、あー、それなら別にかましませんとスゴスゴ帰って戸締まりをして出かけた私たちは一体何なんだ。せっかく昼めしはキンキンに冷えたペリエで食おうと思っていたのにチト口惜しい。