う ま か 不 思 議 ハ ワ イ イ ─ ワ イ キ キ 篇 (上) その1
NWAは電気系統の故障か、1つうしろの座席のスイッチを押さないと自分のライトがつかない。大丈夫か?という疑問を余所に動き始めた。5秒と経たないうちにキャプテンのお言葉があり停止した。通訳放送によると「トラブル発生のため点検整備の上、出発いたします」だそうだ。おいおい落ちんとってくれよー。離陸した途端、爆発炎上の図が目に浮かんでしまう。 となりのロコらしきおねえさんは窓からの明りで刺繍をしている。時刻は午後7時。こちらは通路側だから窓明りも届かない。通路のうしろトイレあたりから射す少しの明りで「木枯し紋次郎-第11巻」を読んでいる。そんなわしを見たスチュワーデスのねえさんがライトを灯けてくれたが、なぜか3分ほどで自動的に消えた。ほんまに大丈夫かい? そんなこんなだが、無事エンジン点火でズドド〜ンと発進して、ほとんど眠ることなくホノルルに着いた。めしはまずかった。ますます「機内食SQが1番説」が証明されようとしている。コーヒーも薄い(当たり前か?)。なぜか刺繍ねえさんがバンバンジーサラダをくれる。別に欲しくはなかったが、サンキューと言って貰ってしまった。よっぽどうまそうに食っていたのだろうか?
NWA 米・ノースウエスト航空。ネットでチケットを買うeチケットシステムを利用した。メールで送られてきたデータを自分で出力した紙を、カウンターに提示するだけで、発券してくれた。 おまけにこのシステムを利用するだけで、数千マイルものマイレージをボーナスしてくれた。マイレージで台湾に行くのも近い(^^) 時代は変わったものだなぁ。
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「自営業」は英語でなんと言えばよいのやらと心配していたが、滞在期間を訊かれただけで入国審査合格に成功した。日本やその他の国のように能面的な態度ではなく、かなり愛想がよいが、空港自体にはほとんど華やかさがない。 市内へは$1のバスで行けるものと思っていたのに、大きな荷物を持っている人は乗れないということが判明した。インフォメーションのねえさんはタクシー$20〜$25かエクスプレスバス$8で行けますと言う。勿論エクスプレスバスに乗るに決まっている。 それらしきバスの前に屯している太っちょロコ兄さんにホテルのカードを見せると、オーケーと言って、荷物をドテっぱらにぶち込んでくれる。今、チップを渡すのか?でも別に欲しそうな顔はしていない。愛想よく車内へ入れと促している。 クーラーが効いて涼しいが、薄暗くてレゲエらしきFM放送が鳴っている。他に誰も客はいない。あれだけいた日本人たちはどこへ行ったのだ?我々以外は皆ツアー客で、ホテルからのお出迎えが来ているのか?いやが応にも不安が募る。テが太っちょロコに訊きに行く。5分だそうだ。何が5分なんだ?あと5分なのか?10時5分なのか?今はまだ9時半くらいだ。
約5分経って、西洋兄ちゃんひとりが乗り込むと同時にロコあんちゃんもハンドルを握りエンジン始動、即スタートした。やるねぇ、ほとんど貸しきりだ。と気をよくした途端、止ってしまった。NWAの二の舞いか?ロコあんちゃんが降りる。替わりにロコねえちゃんが上がってきた。客は3人、しかもその内2人は英語を理解しないのも知らずにベラベラと大声で説明を始める。どうやら回数券らしいものがあるとのことだが、よくわからないので西洋兄ちゃんに倣って1回券$8のみ二枚を買ったら、ロコあんちゃんと選手交替した。 街並はチト殺伐とした印象だが、空の半分はさすがに青い。 だんだんワイキキに近づくにつれて、カラフルになってゆく。 西洋兄ちゃんをユースホステルらしきところで下ろす。チップを渡している様子は窺えない。あれよあれよと思っている間に、我々のホテルの前まで乗りつけてくれた。これじゃぁタクシーと変わらんじゃん。なんだか嬉しくなってひとり$1のチップをさしあげた。ロコあんちゃんは、サンキュゥといかにも嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。たった200円くらい(ホントは“たった”じゃないけど)でここまで喜んでくれるのなら、張り込み甲斐もあろうというもんだぃ。トホホ。
ハワイアナホテル 日本で国内代理店に直接電話をして、とりあえず2泊だけ予約をいれていた。 コの字型に並んだ棟の中央にプールがある。 いろんな種類の梛子の木が風に揺れ、いやが応にも南国気分はもりあがる。
下調べらしいものもなしになぜかトントン拍子にコトは運んだ。 しかしまだ午前10時だ。 チェックインは3時だから、荷物だけでも預かってもらおうとフロントにアロハと声をかける。日本人っぽいおねえちゃんとおめでたのねえちゃん2人がいる。予約確認書だとかクレジットカードだとかパスポートだとかを提示させられたら、鍵を渡された。しかも、予約したのは$95の部屋なのに$165の部屋にしてくれると言う。『?』という顔をしたら「セイムプライス!」と念を押してくれた。日本人っぽいおねえちゃんは日本語は喋らないようだ。 入ってみると確かにWベッド2つが並んである。キッチンも風呂槽までもあった。もちろんラナイといわれるベランダもついている。そこからは小さいけれど青い青いプールがみえる。空はいかにもというように蒼かった。 シャワーを浴びて一息ついた。しかしパンフにあったパイナップルサービスとやらがされていない!高い部屋にしてくれたから、まいいか。
(-_-)゚zzz・・・
とにかく眠いが、なぜか眠れない。テの寝ている間にガイドブックを繙いてみると、ベトナム料理がうまいらしい。アメリカ料理(そんなもんがあるのか?)なんぞには期待していないから、断固行くべし!である。ダウンタウンに集中してあるらしい。 ダウンタウン方面には(2)か(13)のバス1本で行けるらしい。しかもそのバス停はここから近いときてやァがる。テを叩き起こして、いざダウンタウンへ。
↑出かける直前に撮ったプール。後になって見るとちょっとさみしいフゼイである。そのまま出かけると、左のとおり、すぐにスコールとなってしまった。
ホテルを一歩出ると雨をポツリと感じた。まぁ大丈夫やろ…と、そのまま歩くと5分もせずにスコールとなってしまった。テが傘をとりに帰っている間、バナナレピュブリックビルの前で雨宿りしていた。雨にぬれるのも構わずに悠然と歩いている人が多い。 いくら待っていてもやみそうにないので、青い空があっちのほうに少し見えた時点でバス停に向かう。 (2)番線はけっこう混み合っている。金をいつ払うのかわからない。前に乗った男の真似をしようと思った。 金を払っているようには見えない。後払いなのか。
そのまま乗り込んだ。運ちゃんに咎められることもなかった。勢いで乗ったものの、さっぱり要領を得ない。 ま、いつものことだと肚を決めようと思ったが、テの手前そうもゆかない。地図を引っぱりだして思案顔。分らんもんは分らん。運ちゃんに訊くしかないかと、少し空いたスキに前方に近寄る。もじもじしていると最前列のおばさんが「どこに行きたいのか?」と訊いてくれた。 「あー、そこならまだまだ先ね。あと25分はかかるわ。チャイナタウンと言えば通じるから、ドライバーにそこになったら教えてと頼みなさい」 サンキューベリーマッチと言ってからタイミングを見計らっていると、おばさんが大声で頼んでくれた。運ちゃんも気前よく、あいよーっと返事をしてくれた(と思う)。
しばらく渋滞で、止るたびに運ちゃんはのんきに新聞を読んでいる。 車内のポスターには今年の1月から$1.5に値上げをしたと書いてあるような気配が窺える。げっ、2人で$3か?うーん、これは痛い。料金も乗る時に払うみたいだ。ほとんどの人は定期らしきものを見せている。降り口は中央付近にもあるので、払わずに降りても大丈夫そうな雰囲気ではあるが、たった300円程度のことで逮捕されても洒落にならないので、必然的に前から降りなければいけない。 いっそう混んできた。どんどん後に追いやられる。テの前に座っている日系人風のおばあさんが話しかけてくれた。あんまりよくは分らないが、悪く思ってはいないようだ。運ちゃんは何も言ってくれなかったが、おばあさんがあと2つで降りなさいと教えてくれた。
今は最高に混んでいる。降ろしてくれぇ〜!(ゲッダウンプリーズ!と言うことを学習した)と前方に詰め寄ると、ノンノンノン!ここはまだ停留所じゃないわよ!と、乗降口にいたおばさんに諭された。ありゃエライすんませんと身を縮めようとすると、無意識にかき分けてしまっていた怖そうなアンチャンに、なにごとかお叱りを受けてしまい、スゴスゴとひっこんだ。なぜかこんな時にも出てくる言葉はサンキューサンキューの一点張りで、実にお恥ずかしい。 いよいよ正式に停まると、降りる人半分残る人半分といった具合で、それなりの流れはあるが、スムーズというわけには行かない。$3を入れようとするが、どうにも料金箱には手が届かない。運ちゃんはいらんいらんと言っているようだが、無理やり箱の上に置いて逃げてきた。後で考えると、本来乗る時に料金は払っているはずなのだから、料金を払っていないということに気がつかなければ、カネモチの日本人がエラそうにチップを投げつけて行きやがった!という風にも見えたかもしれない。反省。 旅行初日はバスで苦労する。 これはジンクスなのかもしれない。台灣初日もバスの乗り場が分からなくてテを爆発させてしまった。今日もかなりきている。おまけにチャイナタウンは噂どおりチト妖しい雰囲気を醸し出している。先入観ありすぎか…?とにかく『Pho97』へ突入した。
『為平牛粉』… '95年の大旅行(うまか不思議本編)の時に偶然入った、ベトナミアン。安くて旨くてモウたまりませんの一週間連続通い。パリの中華街にある。
もちろん注文したのはフォーである。本場ベトナムに行ったことはないのでエラそうには言えないが、やはりパリの『為平牛粉』には遠く及ばなかった。必ずついてくる生野菜も種類が少なく、青くさい。それともよく言うように、あの感動が大きすぎただけなのか?しかし、こんなんじゃない!と思ったことは事実だ。ベジタリアン生春巻きはまあまあだが、とりたててこれというものはない。最後に『チェー』というデザートに挑戦する。 レッドビーンwMochiというのにした。察するに、白玉小豆アイスクリーム練乳がけというものを想像していたが、とんでもなかった。 ゆで小豆らしき豆+トコロテン風合成着色的緑色寒天にガチガチゴリゴリの氷がかかっているだけのものだった。ハラをこわしそうだ。台中の駅前第一広場を思い出した。 出ると綺麗に晴れ上がっていた。とてもいい光線だと思ったがカメラを取り出せそうな立場でもなさそうなので、早々に引き上げることにした。ホテルあたり行きのバス停が見当たらない。
迷った末、アラモアナショッピングセンター行きというのに乗り込んだ。 $1札3枚をジーコジーコと入れる。運ちゃんがトランスミッションなる紙切れをくれた。今度はガラ空きなので、後のほうに座ってゆっくりガイドブックを見ると、それで乗り換えができるそうだ。つまりアラモアナで買い物をしたあと、この紙片でもうお金を払うことなくホテルの近所まで帰ることができるということだ。
The Bus車内より ちょっと得した… ところがどっこい大作、あばれはっちゃく、バス運賃$1.5に値上げというのは1月からではなく、7月からだった!JulとJanを勘違いしていた!情けない(+_+)
つまりストップオーバーができるっちゅうことですな。ちょっと得した気分だ。郊外からはアラモアナを経由して帰るのが最もポピュラーなコースだそうだ。 ベーグルパン、ヨーグルト、グアバジュース、水を買った。
部屋に帰ると冷蔵庫には半分にカットされたパイナップルが鎮座していた。安心したせいか、しばらく気を失ってから、ベーグルとグアバジュース、テがいれてくれた番茶で夕食とした。 ジュースが恐ろしくまずい。$1程度だったからか?パッケージを改めて見ると15%ものだった。パイナップルは文句なくうまかった。
(c)2001-2002 HaoHao
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